2006年04月28日

李香蘭

31bef694.jpg劇団四季のミュージカル「李香蘭」を観てきた。
ふたつの祖国を持つ彼女の、時代に翻弄された
半生を描く傑作でアジアでも上演され
上演回数も700回を越えるヒット作だよ。
「蘇州夜曲」が大好きなこともあって
とっても楽しみにしていたんです。
「行くならハンカチのスペアを持っていかないとね」と
お客様から言われていたとおりに・・・
そう、前半のなんでもないところで
私だけがハンカチで涙を拭っていたのさ。 (笑)

思い立って今日いきなり行ったにもかかわらず
前から8列目。しかも真中央。
なんてラッキー!

日本と中国、中国と日本。
おなじ黒い髪と黒い瞳を持った兄弟のような存在。
なのに殺しあったり憎しみあったりした過去を
お互いに赦し、二度と同じ過ちは繰り返さないようにとの
浅利さんのメッセージを、ミュージカルが始まって
すぐに感じられたよ。

だから「異国の丘」での場面が目に浮かんでしまい
ボロっと泣けてしまったんだね。
「異国の丘」よりも生々しい暴力シーンがあるから
その部分はもっとソフトでもいいのにな。
人を殺したり殺されるシーンは悲し過ぎる。
ボーイミーツガールのミュージカルの典型じゃないから
余計に殺伐として悲しいのかもしれない。

ミュージカルを観て、いつも思うのは
かれらは毎日同じ事してるわけでしょ?
なのに、あたまのてっ辺から爪先まで
ちゃーんと演技してるんだよね。
舞台の横っちょの光の当らない所でさえね。

プロだから当たり前と言うには安直過ぎる。
今日のお客様を100%喜ばせて帰ってもらう意気込みが
伝わってきて、そこでも涙が出ちゃうんです。
ストーリーとは無関係にね。
友達がディズニーランドで泣けたって言ってた。
きっと同じ部分に共鳴しちゃうんだよね。

浅利慶太さんの歴史3部作のひとつ。
これって意外に間違った解釈してる人が多いんだけど
3つ観ないと意味がわかんないって事じゃないから
安心して観劇してきて下さい!
オススメです。


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コメント一覧

1. Posted by おちみ   2006年04月28日 06:35
ワインセラピストさま★

「李香蘭」は、初演の時数回観ました。主役は玲子さんちぃちゃんが川島芳子さんの役で、、(あの頃は新作というといつもそうでした、、、)
「異国の丘」もそうだけど、戦争という事実。なんだか物悲しい思いをしたのを覚えています。
楽しいだけがミュージカルじゃない。浅利さんも難しい事をやり遂げられましたよね。
"同じことを毎日演じること" 先週のSMAステーションで、香取クンが松たか子さんに質問していましたが、松さん曰く"ステージは同じようで毎日違う、お客様がすっごく食いついてくる時や、同じように台詞を言っていてもしっくりこなかったり、一筋縄ではいかないそうです。
といっても、同じ作品を何度も観ていると舞台の違いは解りますね、、舞台は生き物、正にそう感じます。
2. Posted by 感激のプロ   2006年04月28日 11:17
■おちみさん、さっすが!観劇のプロは言う事が違いますね。
 生き物かもしれませんね。
 観客の方も心得た方が多いと初心者は余分に楽しめたりします。
 「異国の丘」は3回観に行ったんですが、オーディエンスの反応は
 回を重ねるごとに良かった気がします。
 3回目はカーテンコールの回数も多く、おいおい泣いてしまいました。
3. Posted by おちみ   2006年04月30日 07:33
ワインセラピストさま★

>3回目はカーテンコールの回数も多く、おいおい泣いてしまいました。

舞台はその時、その時の観る人の心情も反映させてくれますからね。
わたしもそうやって救われてます。
戦争という悲しい過去ですけど、、、
忘れないこと。 忘れてはいけないことですよね。
良い舞台を観て、心が豊になる。良い舞台を観て感動できる感性を持って生まれたことに感謝したいです。
暫く舞台観劇予定が無いので、、、
淋しい、、、、

でも、当日行ってもあるものなんですね!!


4. Posted by ワインセラピスト   2006年04月30日 17:46
■日頃の行いがイイからでしょうね! (笑)
 私と同じ料金で、前々から予約してもっともっと後ろの人も
 居たはずなのですが、どうしてなのか良い席に恵まれました。
 以前歌舞伎を見に行った時にも、休憩時間におばはんが
 「もう帰らなきゃいけないんだけど、よかったらこのお席どうぞ」って
 相当前の席で観られたりね。運が良いんです。いぇい!

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