2006年11月02日

文芸官能小説とブルゴーニュ

718486b1.jpgブルゴーニュ・オー・コート・ド・ニュイ'02
繊細でやさしい味わい。美しい色あい。
ブルゴーニュのワインは、どうしてこんなに
人を幸せな気分にさせるのだろう?
舌に転がる最初の瞬間から、それは始まる。
お酒でありながら、この刺激のなさは
あたかも、それがカラダの一部であって
欠乏していたのだから、補って当たり前。
そう言わんが如く、しみわたる。
エチケット(ラベル)のイラスト。
この女性を見て最近読んだ本を思い出した。



ホテル・アイリス
文芸官能小説なのだそうだ。
そんなジャンルがあるなんて知らなかった。
官能小説は、高校生の頃から読んでいたし
退屈な授業中に、自分でも書いて
友達に回したりして暇つぶしをしたもんだよ。

でも、そこに「文芸」という名が付くと
なんだか高尚だよね。
とても興味が湧いて (単にスケベとも言う)
女性の書く文芸官能小説「ホテル・アイリス」を読んでみたのさ。

サディストの老紳士と観光地のマゾ娘 (孫娘ではない)
のひと夏の淡い恋。フランス映画のようだね。

照り返す太陽や潮風、真夏のビーチの賑やかさが
ふたりの恋の、内面やSM行為の醜さとが
コントラストされている。

読み終わった印象はこうだ。

文芸と言うには軽やかでカジュアル。
映画のようなコマ割。
たぶん、男性は欲情しない。

これを官能小説と言うのなら
村上龍やフランス書院の方がよっぽどおもしろい。
心理描写ひとつとってもね。
そう感じる私には「文芸」を理解する
感性に欠けているのかも知れない。

この「ホテル・アイリス」を読み終わった後には
映像の美しいフランス映画を観終わった時のような
爽やかさがあったんだよな。

この本を、SM小説なんて云う人も居るから
爽やかなんて言ったら、おこられちゃうのかな? あはは。

髪を結ぶイラストと、官能的な味わいのブルゴーニュ。
読書のおともにいかがでしょうか?


トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
Profile

大島”ビッグアイラ...

コメントありがとう!
新着!ViVa なBlog
Archives
Moon Phases
livedoor プロフィール

大島”ビッグアイラ...

  • ライブドアブログ