2011年07月03日

面受の時代だと思ふ

2ba4827e.jpgこの本の中で、そうだな、と
つくづく思った言葉がある。
「面受」(めんじゅ)だ。
継承や伝承の循環というのは
面受なくして語れないというのだ。
たとえばこうして私が書いていても
私と話した事のない人には
そのリズムや速さや抑揚そして
その時の表情や間などはわからない。

目と目を合わせて語らうこと。
全身で会話をする事。
じつはそこがいちばん大切なのだと
この本では語られていて膝ポン!だったのだ。

「なにを言ったかじゃなく、誰が言ったかなんだよ」
ものごとが伝わる時ってのはそういうものなのであり
ワインの世界でよく言われるのは
「なにを飲んだのかじゃなく、誰と飲んだのか」だ。

有史以来、人間の悩みなんておおよそ同じなのだ。
それはその時代の文化レベルに左右されない。
おおよそそんな内容の事が書いてあり激しく同意した。
万葉集のころから日本人のアイデンティティも
喜怒哀楽もなにもかわってやしない。
逆に彼らがしたためた深い文章に教わる事の方が多いのだ。
古代ギリシアで哲学が生まれた頃とわれわれの悩みや
人生の課題は世界中の誰もがいまだに同じなのである。
これだけ情報量がある世の中なのに、だ。

情報量もコミュニケーションツールも豊富であるからこそ
より「面受」の必要性を実感するのかも知れないと思うのだ。

大好きな映画「グッドウィルハンティング」のなかにも
『君の話すことは全部本に書いてある。君から学ぶことは何もない』
という名言があるように本やネットやテレビなどからの
受け売りではなく、面受で継承された事柄を
自分というフィルターをとおして自分の価値観として
面受を循環させることが必要な、そんな時代なのだと思う。
インプットとアウトプットのバランスこそが生きる真価なのだ。

「面受」といえば思い描くのは「めんつゆ」である。
本を読みながら小腹がすいてしまい素麺を茹でたのは言うまでもない。

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コメント一覧

1. Posted by Yuji   2011年07月03日 00:05
■うん、ほんと、そう思います。
 実は今朝、Twitterにこれ書いた。そうとうシンクロです。
 びっくりしました。コピペ。
 ↓

 "今週は「縁」の話をしました。たまたまだけど。自分のカラダを使って、比喩がいつになくうまいこと出てきて、全体に良い流れに落ちた。「表現」というのは実におもしろいです。他の人たちの想像力の中にひとつの絵を描いていく、クリエイティブな世界です。"


 表現力と語学力はあんまり関係なくって、
 僕のはイイカゲンな後付け英語なんですけど
 あの場面を作り出せるのは他の誰でもなく僕であって
 どんなに語学が達者な人にも同じには出来ない。
 これが自分のやってることの根っこなんだな、と
 自惚れでなくそうおもいました。
 で、それがいったいどんなもんかと言えば、その場に
 いた人じゃなきゃどう説明しても絶対にわからないし
 どってこともない、ともいえますし、
 もちろん自分で満足はしてないんで
 
 つまりここをめんつゆでシメてるのと一緒ですね(笑)
 
2. Posted by ホヌ・マハ郎   2011年07月03日 03:27
■いかにも。
 つまり面受ってのは音楽で云うライブなので
 エネルギーの交換が必須条件なわけだよね。
 引き出しあけたらなぜかじょうずに欲しいものが
 かたまってみつかって取り出せた、みたいな時もあり
 立て板に水のつもりがなぜかデコボコした板だったり
 ライブでも仕事でもワイン講座したりする時にも
 おなじことをかんじますよ。

 そうそう、雑誌「Free&Easy」は面受クラブじゃなくって(笑)
 かつてのMen's ClubとPopeyeとHot-Dogを足して
 おとなになったかんじ。
3. Posted by Yuji   2011年07月03日 20:18
■久しぶりにこういう雑誌もいいかな、と思って
 買ってみました(笑)
 思ったより厚みがあって、本当に字が小さい。
 魅力ありますね。
 雑誌ってものを買ったのはいつ以来だろうと思って
 見てみたら、
 2000年のmono別冊ネイティヴインディアン特集と
 2001年初めまでのNALU(季刊)でした。

 てことは、これであと10年は買わないでいいかなと(笑)
 そう思いつつパラパラしてたら
 最後のページで9月号もめっちゃ気になってきました。
 
 コーヒーでも淹れて引き続きパラパラします。


4. Posted by ホヌ・マハ郎   2011年07月03日 21:52
■深作欣二とか三島由紀夫とか、あのあたりのダンディズム。
 「脳の作法」養老孟司のコラムなどおもしろい。
 あんまり作法などといわれると反発したくなるタイプの私だけど
 結構すなおに受け容れられるんですよ。
 98年からあったなんてぜんぜん知らなかった。

 
5. Posted by otobokebochan   2011年07月04日 08:39
どう言った育ちをすると、こんなに暗い本が書けるのかが分かりません…
6. Posted by ホヌ・マハ郎   2011年07月04日 20:45
■ああ、そういう感想もあるのかもしれないですね。
 私にはビンビン響いてます。

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