2012年10月05日

拝啓 ビートルズ様

24658ac4.jpg拝啓 このたびはデビュー50周年
おめでとうございます。
初めてあなたたちの音楽に触れたのは
当時小学5年生でした。友人のお姉さんが
買ったばかりの赤盤を爆音で聴いていました。
「She loves you」を耳にした瞬間
私の人生が変わりました。
「しろっちゅ〜いぇ〜いぇ〜いぇ〜」と
10歳の坊主が歌っている姿を考えると
笑ってしまいますがこころを揺さぶられる
そんな体験だったと記憶しております。

お小遣いをせっせと貯めてレコードを買いました。
英語を知らないのに歌詞カードを見つめ
いっしょに歌いました。そのせいか
中学校で英語を習い始めた時も
あなたたちの歌に出てくる言葉が
教科書に載っているだけで興奮しました。
そのせいか英語の成績だけは良かったのです。
あなたたちのおかげです。ありがとう。

中学校に入学する時、入学祝いでギターを買ってもらいました。
あなたたちに少しでも近付きたい一心でした。
でもFが押さえられなくてイエスタディすら弾けなくて
泣く泣く井上陽水を弾き語りました。

中学2年の時にはじめてエレキギターを手にした時には
あなたたちにさらに近付けた気がしてさらに興奮しました。
さっそくバンドを結成し初めて練習したのは
「涙の乗車券」でした。
イントロを弾くだけで自分がビートルズに
なったかのごとく感じたのも昨日のようです
あの短いフレーズのギターですら手こずったのも
今となってはたのしい思い出なのです。

バンドを始めたきっかけが「女の子にモテたかった」という
インタビューをよく目にしますが、私はそれらを
なに言ってるんだろ?とずっと思っていました。
私の夢はいつかビートルズといっしょの
ステージに立つ事でした。
マディソンスクエアガーデンで前座をする事が
中学高校生当時の私の目標だったのです。

でも、ちょびっと浮気もしました。
ごめんなさい。
だって私があなたたちを知った時。
すでにビートルズは存在しなかったから。
キッスやZep、Deep Purpleやベイシティローラーズに
うつつを抜かしていたのも、そもそものきっかけは
あなたたちなのです。ご容赦ください。

でも、当時の週刊誌やスポーツ紙に頻繁に
「ビートルズ再結成か?」などという文字を見つけるたびに
こころが躍ったのを覚えています。
それが叶わなくなったのは高校3年生でした。
期末テストの最中に水谷君からの電話で
ジョンの訃報を聞きました。
今もあの日を思い出すとジワっとなみだがこぼれそうになります。
親戚などの不幸をそれまでに経験していなかったせいもあり
はじめての身内の死であり、あ、身内扱いしてすみません。
でもすでに私の一部だったんです。
あなたたちの歌うことばのひとつひとつに
少なからず影響を受けていたんです。
なにからなにまで。

あなたたちが残した音源や行動や発言。
当時のあなたたちよりもずっと年上になった今ですら
それらから多くの影響を受け続けている事が
あなたたちと出会えた至上の幸福なのです。

50年前のこの日。
あなたたちも相当に興奮した事でしょう。
この日があったおかげで今も私たちは
受けとるもののあまりの多さに戸惑うほどです。
ジョージ・マーテン、ブライアン・エプスタインなど
あなたたちのデビューを支えた多くの人たちにも
深く感謝を申し上げたい気持でいっぱいです。
長々と申し訳ございません。
50年という節目が私を興奮させています。でも
ほんとうは、たったひとことで言えるんですよね。
愛しています。
             敬具

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1. Twist and Shout  [ あいだにあるもの ]   2012年10月04日 21:34
友人でありワインレストラン「葡萄畑 ハノハノ」を経営しているおおしまくんのブログ「日刊 おおしまくん」今日、いつもどおり何気なく読んで自分が思っていたことそのままだった ...

コメント一覧

1. Posted by ヒナヒナ   2012年10月04日 21:36
いいお話です…(^^)
小学4年生の息子、来年あたりにそんな人生を変えてしまうようなアーティストに出会えるでしょうか。

私も高校の時にお年玉でギターを買いました。
何になりたかったわけでもないですが、ただジャカジャカかき鳴らして気持ちよくなりたかった!

おかげで今ではその経験が生きて、ウクレレすんなり弾けています。

魂をそんなふうに揺さぶり続けてくれるアーティスト、私も出会いたかったなぁ。
2. Posted by ホヌ・マハ郎   2012年10月04日 21:45
■ヒナちゃん、どうもありがとう。
 そっか、音楽を奏でるのも好きなのですね。
 すてきな事です。
 音楽ってほんっとこころの栄養です。
 
3. Posted by ふみくん   2012年10月04日 23:58
こんばんは。
ホヌ・マハ郎さんと出会ったのは3年前なのに、そのずっと何十年も前から、同じものを観て聴いて、興奮や感動を体験してきたと思うと、不思議な気持ちです。

赤盤、青盤は、LPレコードで繰り返し聴きました。
とくにストロベリーフィールズから始まる、青の1枚目A面がお気に入りでしたね。

先日観たチューリップの40周年ライブで、ドラムスの上田さんが「一度やってみたいライブの場所?」に、「ビートルズが出演した頃のキャバーンクラブ」と答えていて、さすがピュアなファンだなぁと感じました。

ハノハノさんでも去年の暮れのようにまた、ビートルズナンバーのライブを演ってほしいです。
そんなことが実現するのを楽しみに!

4. Posted by ホヌ・マハ郎   2012年10月05日 00:51
■ふみくんありがとう。
 青盤は小学生には気持悪かったですね。
 当時はLucy・・・・やSGTがぐっときました。
 ビートがきっちりしてる方が聴き易いんですが
 今となっては、そうでないから気持良いんです。
 
 CDはダメですね。
 過日、アナログで聴いたら
 やっぱり気持悪かったです。
 そこが大事なんですよね。
 あのうりゃうりゃ感っつーかうにゃうにゃ感が。

 年末は昨年どおりナークツインズをおたのしみください。
5. Posted by 鳥雪   2012年10月05日 14:21
ちょっと 白衣の園まで 旅をしておりました

「涙の乗車券」、、、
これのドラムを 今は亡き平野くんに教えてもらった事を
思い出します 

今日は久々に家に帰ることができたので 赤盤 聞こうと思います
6. Posted by ホヌ・マハ郎   2012年10月06日 01:23
■そっか、だいじにしてね。
 平野君はリボルバーが好きだったと記憶しております。
 もっというなら「And your bird can sing」ですね。
 変わったやつだったけど良いやつだった。
7. Posted by Linda   2012年10月09日 03:23
竹内まりやのこの曲を思い出します。

http://m.youtube.com/watch?v=DKxX3pNEgxw
8. Posted by ホヌ・マハ郎   2012年10月09日 13:08
■見なくとも「マージービートで唄わせて」だとわかったよ。
 ふふっ。

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