2015年09月17日
あの時はありがとう
この夏は、戦後70年という事もあり
自分の原点に戻ってみようと
「はだしのゲン」をいまいちど読み返そうと思っていた。
秋になってようやく図書館で借りられた。
私の小学生当時「少年ジャンプ」のなかでひときわ
異彩を放っていたし、少なからず影響を受けた。
私が今も忘れられないシーンはゲンが
「なんで何日もめしを食っとらんのにウンコは出るんじゃろ」と
ウンコをしながら泣いている場面だったが
どうやらそれは間違いだったようだ。
「はだしのゲン」ではそんなシーンはなく、中沢啓治による
他の漫画の記憶が混ざっていたようで混線していた。
wikiってみると戦争体験の漫画はこれ以外にも
数点発表しているから無理もない。
当時の私は小学校中学年程度だ。
読みながら、当時「はだしのゲン」(ではないかもしれんが)を
毎週床屋さんで読ませていただいたことを思い出した。
もちろん毎週床屋さんで散髪するわけではなく
こどもたちの図書館であり先を競って読み耽ったものだ。
今の床屋さんにはそういう文化はあるのだろうか。
それとも、それは私の住んでいたところだけだったのだろうか。
その床屋のオヤジは磯野波平さんのようなヘアスタイルだった。
「あの時はありがとう」
そのひとことを猛烈に言いたくなったが、もう40年も前の話だ。