2017年05月14日
のふじ
滋賀の山中、新緑の中を走っていくと時折
紫色が目に入り、こころうばわれる。
「藤のようなお花が高いところに咲いてるのですが
なんていう花なのですか」と聞くと
「フジやな。ヤマフジや」
花鳥風月。
そういった美しい自然を感じられるってのは
ほんとうにたのしい。
ヤマフジ(山藤)は野藤(ノフジ)ともいうらしく
季語としても機能するようだ。
個人的には語感的に「のふじ」と呼びたい。
どこか可憐で芯の強い女性のようですてきではないか。
ちょっとした色彩が、見慣れた風景を
ガラっと変えてしまうから不思議。
藤ってのは棚がなくても良いんだ、などと思っていたら
どうやら種類が違うようで、納得。
夢は夜ひらく藤は圭子であり、さらに違う種類である。