2019年10月17日

「YES」

640












竹内まりや、40周年記念アルバム「Turntable」
Disc 3「Premium Covers」はもう聴いたかな。
ビートルズのカヴァーが凄く良い。

私にとって、ビートルズは聖域なのであり
カヴァーなどを聴くと、概ね
「俺のビートルズを汚すな!」と
憤慨してしまうのであるが、どうして
どこが違うのかを自分で分析してみた。

まずは、オリジナル曲が男性の場合、女性が歌うのなら
たとえば『Devil In Her Heart』は『Devil In His Heart』と
そう歌うのが定石である。つまりまりやが女性に対して
恋心を歌うのはレスビアン疑惑の元になるのだ。(笑)
古いアメリカンポップスはかならずそうだ。
カーペンターズの歌う『Ticket to Ride』も
He's got a Ticket to Ride♪と歌っている。
(BeatlesはもちろんSheである)

では、なぜ三人称を変えなかったのか。

単純である。(妄想であり想像だ)
まりやはビートルズになりたくてミュージシャンになった人間であり
ビートルズに憧れていたのではないのだ。その違いはおおきい。
私がビートルズのレコードを買った小学生の時の夢は
ビートルズになる事だったのだ。だからわかる。
「ビートルズみたい」に成りたいのとは根本的に違うのだ。
だからこのカヴァー集はオリジナルキーだし歌詞にも
まったく手を入れない。演奏も完コピだ。(by BOX)
どこか、学祭のノリで作ったのではないかとも思える。
めちゃくちゃたのしそうなのだ。
好きで好きでたまらないのだ。

ビートルズの楽曲は、男性にはどの曲もわりと高い音なので
オリジナルキーでは声が出なかったりもするのだが
まりやがオリジナルキーで歌うと、ちょいと低い部分が
ツラそうに聞こえたりもするのだが、らくーに歌ってると
逆にエプロン姿でキッチンで包丁持ってたり
鍋に向かったりしながら鼻唄をうたっているような
リラックス感があって、それはそれで味わい深いのである。
『If I Fell』ではリードボーカルではなくポールのパートを
歌っている、ジョンのパートはキツかったのだろう。

特筆すべきは『The Night Before』であろう。
間奏に入る前にポールが「YES」と言うのだが
まりやのそれは、めちゃめちゃ可愛いのだ。
キッチンの彼女が目に浮かぶ。
この部分だけでも買う価値がある。(当社比)

演奏のBOXもドラムの音やギター、ベースの音色には
かなりこだわっていて、好感が持てる。
『Drive My Car』などは本物そのものなので
『LOVE』の影響で『Taxman』のギターや
『What you're Doing』が出てきそうな気がしてしまう。
そうそう、杉真理のコーラスなんかも、とっても
印象的な声質なのにもかかわらず演奏に溶け込んでいて
ビートルズの匂いが心地良く漂うのだ。

ドラムが特に良いな。
リンゴよりもうまいのが玉に瑕、だ。
あの独特なリズムがビートルズなんだ。
『One After 909』のビリー・プレストンっぽさも最高。

『Your Mother Should Know』ではチューリップの
「すべて君たちのせいさ」を彷彿させた。
この曲に限って、ビートルズよりも
チューリップに近いのはどうしてなのか。
もともとが歌謡曲っぽいからかな。

Disc3から聴きはじめたのだが、ここから抜け出せないので
1と2にいつ行けるのかといった風情なのである。
まりやとハモりながら聴くってのがたのしくてたまらない。




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