座・読書

2013年04月20日

4142fc68.jpgこの写真は雑誌POPEYEの
ハワイ特集号の中の一枚。
どうでもいい人には
どうでもいい写真なのだが
「PARAKA SUIT」と題され
パラカの上下を着ている。
小脇にかかえたサーフボードには
ERIC ARAKAWAとある。
こまかい説明は割愛するが
PARAKAはARAKAWASなのだ。

そんなふうにポパイ式のハワイは
ガイドブックとはまったく違った切り口だから
とってもおもしろい。

タイトルは「シティボーイのためのハワイガイド」だ。
そうかシティボーイって死語じゃなかったんだ。
明日から使う事とする。

四半世紀ぶりくらいに読む少年雑誌は
老眼にはつらいぞ。
ルーペが必要である。

2013年04月04日

ea110428.jpg『定本ハワイアンシャツ』である。
発刊は平成9年なのであり今は
Amazonがあるおかげで購入できるが
書店にはないのでよろしくである。
いやはや。
この本はアロハシャツの辞書である。
すべてが網羅されていて
非の打ちどころがない。
アロハシャツの歴史はすなわち
ハワイ近代史なのであり
とても理解が深くなること請け合いだ。
この本は持っておいた方が良い。
1868年にハワイに渡った日系人が
いなかったならアロハシャツは
存在しなかったのだ。
1930年代中期にムサシヤがシャツを販売する。
そう。
アロハシャツの歴史は100年にも満たない。
その中には産業の移ろいがあり大恐慌があり
太平洋戦争があった。

各種多様なシャツメーカーのタグのコレクションを
眺めているだけでしあわせな気分になるのだが
この本は文化人類学的な一冊なのだ。


2013年02月12日

d8c6cc14.jpg『頬よせてホノルル』片岡義男だ。
Hilo Kumeさんと彼の話題になった時
この本だけは絶対に読むべきだと
薦められたなかの一冊。
彼が推する意味がよくわかる。
ハワイの風景やにおいがそのまんま
伝わってくるのであり、それは
片岡義男の独特な文体にとても
フィットしていてわくわくしてしまう。
そう、たとえば日本で云うところの
ビリヤードなどは彼の小説では
ちゃんとビリアードと書かれてたりして
クスッとしてしまう。たしかに
Billiardなので「ヤ」はおかしい。

この本は短編集なのであるが彼の
私小説的な部分がそうとうにあるから
ハワイで育った彼の知るオールドハワイがそこにある。

「冬の貿易風」がいちばんのお気に入りだ。
片岡義男らしいストーリー展開。
しかしながらお薦めしたいのは
「アロハ・シャツは嘆いた」だ。
この本の表紙がアロハシャツなのも
きっとこの短編小説を意識しての事だと思う。

およそ知り得るすべての知識や歴史的事実をもとに
色付けしていくその作業は、読んでいて
よくぞ書いてくれましたであり
まるでアロハシャツができあがったその時代
その瞬間に立ち会ったような興奮に包まれるのだ。
アロハシャツをあえてアロハ・シャツと書くあたりも
片岡義男らしさがあって好感が持てる。

アロハシャツはアメリカ人が創ったものじゃなくって
日系人がルーツなんだぞ、でもって今売られてるような
安ものの「アロハシャツ」なんて「アロハ・シャツ」ではないのだぞ
と声高に言いたい自分のルーツを日系人に持つ片岡義男の
自尊心に深く触れた気がして嬉しい。

とことん探したが、もはや新品では買えないので
Amazonで中古を買い求めた。
そこまでしてもなんら抵抗がないくらい
ハワイ好きにはお薦めしたい本なのだ。

2013年01月03日

143a83ec.jpg『天国で君に逢えたら』を読んだ。
飯島夏樹さんの存在を知ったのは
ちょうどこのブログを始めた頃で
彼がブログを書いていたのも
拝読させて頂いていたのだが
彼の訃報を知ると、もう
自分の中では「知り合いのひとり」
という位置付けになっていて
あまりにつらく、彼をとりまく
すべてから遠ざかっていた。
やりきれなかったのだ。この正月
ふとブックオフに立ち寄ると
この本が呼んでいた。

感想をひとことで言うのなら
「これが処女作か」である。

ストーリー運びのうまさ。
個性溢れる登場人物。
そのすべてに投影された
彼の死生観。

すべてに感動した。
でも感動できるためには
8年が必要だった。

本文でいちばん感銘を受けた二行を抜粋しておく。

『死を前にした人間のこころの中には、ふたつの感情しか
湧き出して来ないと、彼は言っていました。あらゆるものへの感謝
すべての人に対する共感だそうです』

彼の事を知ってハイエナのように集まったひとたちにも
こんなふうに感じ接していたのかと思うと
感涙を禁じえない。

どうやら私が彼を知ったドキュメンタリーの追悼編が
ネットでも見られるようなので貼り付けておく。
http://www.dailymotion.com/video/xvdfnv_yyyyyy-1-2-2012-11-25_people#.UOUoROSP6So

2012年12月12日

47d85817.jpgDuke: A Great Hawaiian
洋書である。
写真はかつての50年代のワイキキなど
とても興味深いのでお薦めだ。
お店にいつも置いてあるので
興味のある方は一声かけて欲しい。
サーフィンの父。
創始者でありオリンピックにも
競泳で出場している。
ワイキキビーチの像が示すとおり
ハワイ人の永遠のヒーローだ。

2012年11月10日

923171d5.jpg『スイッチオンの生き方』
どういうわけだかカウンターに湧いた。
木曜日の夜である。帰ろうと思ったら
カウンターにこの本を見つけた。
確認したが、その日カウンターにいた人は
この本を知らないのである。

湧いたのである。

しかも私は著者の講演を2007年に聴いている。
どうして湧いたのかはわからないが
とりあえず読んでおいた。
2007年のそのままである。
すでに自分の中に溶け込んでいるので
「いまさらそんなの常識じゃん」という
上から目線で読んでいる自分を
冷静に俯瞰した時。
厭な奴だと思ったぞ。
Swich on!しないとな。

いつ忽然と消えるかたのしみである。

2012年09月21日

9dadd049.jpgジョージ・マーティンが映画になる。
そうか、そいつはすごい事だし
ぜひ観てみたいものだ。
彼の書いた「耳こそはすべて」も
ビートルズ好きとしては決して
避けては通れない必読書。
どれだけジョンが彼を信頼していたか
ジョンがどれだけ非凡だったか
SGTやリボルバーのサウンドの成り立ち
デビューの頃のこぼればなしなど
興味のない話がないくらいなのだ。




2012年09月09日

f0ea651b.jpg『ダライ・ラマ「死の謎」を説く』
読んでみたのだが私ごときレベルでは
死の謎はやはり謎のままである。
しかしながら時にこういう高尚な
お方のことばは気持が良い。
リフレッシュにお薦め。

2012年09月02日

7cb391ed.jpg「売りことばに買いことば」って言葉は
通常悪いたとえで使われるが逆もまた真なりである。
良い言葉で接すれば相手のことばで
こちらも気持良くなれる。これは
矢沢永吉の『アー・ユー・ハッピー』に
書いてあった。土曜日の昼下がり
本屋でふと引き寄せられたのだが
永ちゃんの口からそんな言葉が発せられるとは
驚きであり『成りあがり』の頃とは違う。
ちょっと元気もらおうかな、と
そんな気分で買ったのだが当時51歳の永ちゃんは
スケールは違えど我々と同じで幾度も
煮え湯を飲まされとても人間臭い。

引用は例によってテキトーであり
おおしまフィルターをとおっているが
糸井重里が永ちゃんに言ったそうだ。
「ツッパルって圧力に対して倒れないように
負けないようにするために工夫する事だよね」
要は突っ張り棒が語源だ。どんな圧力があろうが
突っ撥ねる強さを持て。そのために常に努力し
勉強し行動しなければいけない。ハッピーであるために。
ハッピーで居られるために。と、この本は全編で言っていた。

そのなかでこの「売りことばに買いことば」の
逆もまた真なりであるというような一見当たり前だが
いかなる時にもそうはできない事をあらためて言う
とてもやさしい永ちゃんを少し好きになった。

このタイトルにしても当時英語も喋れないのに
LAに移住した事からあえて自虐的に片仮名なのだろう。
カワイイではないか。

おりしも新聞に「デビュー40周年ライブを行いキャロル時代の
ギター内海利勝と37年ぶりの共演を披露した」と書いていた。
なぜかこういうのってシンクロするのだ。

ビートルズになりたかった頃の矢沢永吉が今も好きだ。
音楽的にもビジュアルも初期のビートルズでありテレビの
ニュースでファンキー・モンキー・ベイビーを聴いた時には
ひさしぶりに鳥肌がたったのである。

2012年09月01日

e1cd6dc3.jpg9月か。
今朝は忘年会の予約電話で起こされたが
そろそろクリスマスディナーに着手しないと
いけないのであり、もういくつ寝ると
お正月♪なのである。
そんな駆け足の人生をお送りのお方がたに
お薦めの本がこいつだ。
『お悩みカテドラル』辛酸なめ子
この本はじつにすばらしい人生相談であり
途方もないアンサーが用意されていて
読み進めるたびに頬が緩む。

Q:おとなりのカップルの騒音で困っていますが
  モテない女のヒガミと思われるのも・・・

A:騒音には騒音をです。となりがいちゃつきはじめたら
 こちらも大声ひとりHで応戦しましょう。もしくは
 そのタイミングで「♪ズンドコ節」などの音楽を
 かけるのも良いでしょう。となりのトーンに合わせて
 音量を上げるのがコツ。

だいぶ端折っているがそんな具合。
辛酸なめ子とは気が合うと確信している。
いちど深くデートしてみたい私なのである。



2012年08月19日

ba7e6d56.jpg「輝く夜」こいつは5編の短編小説集。
「風の中のマリア」を買う際に手に取り
短編も書くのか、と軽い驚きがあり
どうせ読みたくなるだろうから、と
買っておいたのだが正解である。
ハートウォーミングなおとぎ話。
そこにコアなものは介在しないのだが
希望が盛り込まれていて、どのはなしも
魅力たっぷりのどんでん返しが用意され
頬が緩むのである。どのはなしも奇跡が
テーマになっているがよくよく考えたら
生きるって事は奇跡の連続なのである。

今までの3作に比べたらすぐに読めちゃうので
コストパフォーマンス的にはいかがなものかとも思うが
残暑の折、クリスマスがテーマなのは涼しくて良いぞ。

2012年08月15日

6148f139.jpg『永遠の0(ゼロ)』『モンスター』を読み
そこはかとなく感動していたら、いやいや
『風の中のマリア』はそれ以上だよ、と聞き
翌日早速買いに走った私である。
いやはや、前2作に勝るとも思わんが
傑作である事は間違いない。
ゼロは特攻隊。モンスターは整形美人
そしてこの作品はオオスズメバチ。
まったくもってその引き出しの多彩さと
その奥行きの深さに陶酔してしまう。
『永遠の0(ゼロ)』は「誰かがちゃんと
歴史を語り継がねば」という意思が感じられたが
あとの2作から感じた事は『道』である。

生きるうえで絶対的に必要ではない事柄なのだが
そのなにかを極めようとする時にひとは多くを悟る。
オリンピック選手のことばが響くのと同じだ。

オオスズメバチの生態を知っていたって
実生活に与える影響は少ない。
競泳選手がいくら早く泳げても
大海に置き去りにされたらサメに
勝てないのとおなじように。

しかし、1秒以下のコンマの世界を競うひとたちの
ストイックさと日常のちょっとした違和感や興味に
とことん時間を割くひとたちは同様に人を感動させられる。
そんなことをこの百田尚樹から感じた。

きっと俗に言う「オタク」も度を越せば多くの人に
影響を与えることができるのである。
コアであればあるほどにそれは「人生とはなんたるや」に
直結していくのでありオオスズメバチの一生と
人間の一生を重ね合わせる事から学ぶべきものは多いのだ。

そうそう蛇足だが、この『風の中のマリア』というタイトルを見た時に
きっとこのひとジミヘンが好きなんだなと思ったぞ。
いつか音楽ものを書いて欲しいものである。
付録のこの曲は邦題「風の中のマリー」だ。



2012年07月28日

e08800cf.jpg小説「モンスター」がおもしろいと書いたら
「漫画でも整形を扱ったものがあるよ」と
差し出されたのは「ヘルタースケルター」だった。
おお、話題の映画の原作ではないか。
なるほど沢尻エリカにはうってつけ。
どこまで仕上がっているのかは不明だが
レンタルビデオで100円なら観ても良い。
こういうビートルズの曲のタイトルに
インスパイアされたモノってのは
正直私のビートルズを汚されるようで
けれどもそこをきっかけにビートルズを
知ってもらえる可能性も否定できないわけで
心中複雑である。

しかしこのビデオ。
よく頑張って作ったものである。



2012年07月22日

29965dbe.jpg先日、カウンター越しに話していた。
「僕の20代前半、月刊プレイボーイからは
多大な影響を受けましたね」と。
当時の月刊プレイボーイの対談は
すくなからず勉強になった。
古今東西のあらゆるジャンルの人たちと
対談するのだが他誌とは比較にならないような
切り口でインタビューをするのだ。つまり
その視点に広さと深さがあったのだ。
「インタビュー」ってのはおおきく
2種類に分かれる。それはそのひとを
どれだけ深く掘り下げられるのか、と
その読者もしくは視聴者とどれだけ
おなじ目線で話を聞くか、である。

もちろん月刊プレイボーイは前者であり
深い造詣と予習なしではできないインタビューだった。
「20代には滅茶苦茶影響受けましたね」と
語ったばかりでこの本に出会った。

「聞く力」ってのはほんとうに大切だし
そのちからを高める事は人生最高の修行だと思っている。
ま、読んでみるとそのノウハウは書いていない本なのだが
よくよく考えたらそんなものにノウハウなんてない。
自分の知識の中でしか質問なんてできないのであり
自分を高める事こそ「聞く力」を高めることに他ならないからである。

しかしながらショーケンにインタビューした時の話など
おもしろい話が満載で読み物として相当に興味深いので
お薦めする次第である。いいよ。


2012年07月09日

84f1903e.jpg『モンスター』を読んだ。
分厚いくせして一気に読めてしまうのは
百田尚樹氏の緻密な取材と文章の
組み立て、そしてその観察眼だ。
『永遠の0(ゼロ)』と同じ作者とは
思えない視野の広さ。つまりどこにも
戦争や日本を語る部分など無いのだ。
そして作家としての「伸びしろ」に脱帽だ。
50歳にして作家デビュー。
その後、たった4年でここまで
成長するものなのか、と
『モンスター』の世界に没頭しながら
同時に嫉妬に似た感情を持った。
『永遠の0(ゼロ)』のおもしろさとは
まったく違った種類の面白さなのだ。

巻末の解説にいたるまで本当に面白い。
何を語ってもネタばれになるので言わないが
「読んだよ」ってひと。
ぜひ語り合おうではないか。

2012年07月08日

cb15681a.jpg『時差のないふたつの島』を読んだ。
10代の頃『スローなブギにしてくれ』にはじまり
片岡義男の作品はほぼ網羅した私である。
へたな書店よりも私の本棚の方が
充実していた自負がある。しかし
いつの間にか彼の存在を忘れていた。
本日、ふと目にとまってこの本を買った。
懐かしさ半分でパラパラと捲っていたら
中身がハワイだって事だけはわかったので
こんな良い天気の日にベランダで読むには
最適かもな、などという安易な気持で買った。
へヴィな内容は厭。
ただ単純に何でもいいから夢中になって
読める文章を読みたい、と思ったところに
この本が目にとまったのだ。

しかしながら、昭和62年に出版されたこの本。
めちゃくちゃに満足のいく作品だった。
その感性に「あ、そうそう。まさにその表現!」と
ひざをポンっと叩いてるうちに真っ赤に腫れあがってしまったほどだ。
うそである。かなり大げさだ。
しかしながら、たとえばカフェでの場面の
こんな文章にも深いシンパシーを覚える。

 ー 引用 −
「こんな時間でも、ドーナツはありますか」とぼくはきいた。
店主はうなずいたそして「YEAH」と、こたえた。
四文字で出来ている短い返事だったが、ハワイに生まれて育った
日系二世の発音として、完璧だった。


この感覚ってめっちゃわかるしこの文を読んだだけで
こころ揺さぶられ掻き立てられるものがあるのだ。
片岡義男との四半世紀ぶりの以上の再会だったが
とても満足のいく時間を持ててしあわせである。

2012年07月05日

3de66361.jpgテレビのニュースでLCCの話題の時
ANAが「JALに対抗するため」と話していて
何を言ってるんだろう?と思った。
ついこのあいだ経営破綻したばかりの会社だ。
対抗もクソもないはずである。
世間に疎くて申し訳ない。知らなかったのだ。
日本航空が前期に過去最高益を出したなんて。
稲盛和夫氏が経営のトップに就任した時
「やめときゃいいのに」と思った人が大半だろう。
私も彼の経歴に傷が付く事を懸念したのだが
なんのこっちゃ、である。たったの2年で
『過去最高益』なのだ。

どうやって建て直したのかを知りたくて
ネットでいろいろ検索していたら
ちょうど先日テレビでも放送されたようだ。
興味あるお方は必見である。

JALのような巨大企業と中小零細とでは
比較対象にならないかも知れないが
学ぶべき事、置き換えて使えることはたくさんある。

彼の哲学を学ぶのなら「生き方」がお薦めだ。
私の尊敬する葉室鮠嫉瓠覆呂爐 よりあき)と
言ってる事はほとんどおなじだ。

稲盛和夫氏は民主党とのかかわりが深いようだが
この際、日本経済の建て直しも一任してみてはどうなのか。
切に希望するものである。



2012年06月23日

604312b8.jpg永遠の0(ゼロ)を読了した。
とても興奮している。
とくに終盤たたみこむように
完結するわけなのだが
そのひとコマひとコマに
涙したり怒りを覚えたり
あったかい気持ちになったり、と
持てるすべての喜怒哀楽を
総動員してなおかつ余る興奮に
読み終えた瞬間、指さきが
痺れていたほどだ。
血管の中を血液が駆け巡りつつも
指先までには酸素がじょうずに
運べなかったものと見られる。

あらためて言うが、多くの人に読んで欲しい。
良いなと思ったらひとりでも多くの人に伝えて欲しい。
映像化したくなる気持ちは痛いほどわかるが
まずは文章に触れ、自分の中で想像の世界を
構築していただきたいものである。

2012年06月20日

acdb1429.jpg「戦争を知らない子供たち」という曲すら
ちゃんと知らないほどの我々世代である。
戦争は悪いものと教えられ戦争に関するもの
すべてを排除し見ないようにして生きてきた。
そこにフォーカスする事によって戦争が
身近になってしまうような恐怖もあったのだ。
そうして目をそむけて生きてきたが
よくよく考えたら私が生まれたのは
終戦からわずか20年も経っていないのだ。
平成が24年だと云う事を考えても
戦争直後に生まれたと言っても過言ではない。
しかしながら戦争に関してなにも知らないし
なにも体感できないほどの復興をすでに遂げていた。

しかし、戦争体験者が日に日に減少する今日
自分なりに大東亜戦争、太平洋戦争をちゃんと
語り継がなくてはいけない世代になってしまい
「興味ないから」では済まされなくなった。

この小説の作者もそんな事を思ったのではないだろうか。

死生観や家族愛。ひとりの人間像を捉えるさまざまな視点。
ヒューマンドラマ、ミステリー、戦記などなど
この小説の魅力はたくさんあるのだが、読み易く
理解し易く歴史をニュートラルに伝えている部分を
高く評価したい。この小説を書くにあたって
どれだけの時間を要したかを考えただけでも
気が遠くなるのである。感謝したい。

ひとりでも多くの人に手に取って欲しい作品だ。
興味を持ったらアマゾンのレビューを参考にして欲しいぞ。

2012年03月31日

d60d1bd9.jpg読みだしたら止まらない「ハワイ日系移民の服飾史」
バーバラ・F. 川上 (著), 香月 洋一郎 (翻訳)
ハワイ日系人の歴史を紐解ける論文である。
過日「ピクチャーブライド」という映画を
紹介したが、その背景をきちんと調べ上げ
時系列で解説してくれる有り難い本だ。
1900年頃の写真なども興味深く
しっかりと読みこんでいるとアっと云う間に
時間が過ぎていて驚くばかりである。
学生の頃、歴史の時間ってのは丸暗記のための
布石のような時間だったが、こういう
自分の関心事の歴史ってのは
じゃ、その頃の日本ってどんな状態?
アメリカは?どうして中国人のほうが
先に移民していたのだろう、と
読みすすめれば読みすすめるほどに
行間を読む手間ができて、それもまた
快感なのである。たのしい。

2011年12月11日

5fc65755.jpg過日、オランダ人とカウンター越しに話した。
彼は日本の文化が大好きで、趣味は
神社仏閣巡りと温泉なのであり
見た目はごっついアフリカ系である。
世界から見たら東アジアには日本に
似た文化や寺院があるし、外観からは
ほとんどおなじような顔であり肌の色なのに
どうして日本にこだわるのか?を
インタビューしていたら、それは
日本の「神道」なのだと言う。
ちょっぴり意地悪してみたくなったので
「いやいや日本人はブディストだよ」と言うと
「神道ってのは宗教じゃない。アメリカにも
オランダにも世界中どこにでもある」
平然とそう答えたのでもっと深い親友になれそうな気がした。

日本人の何%のひとたちが彼のようにそう断言できるのだろう。
神道というのは日本人が縄文の頃から今に伝える
この土地この風土で生きる知恵の事を言うのであって
彼の言うように世界中いたるところに同じような概念がある。
それは宗教とは一線を画すのである。
ごはんを食べるときに「いただきます」と言うのが
宗教でないのと同じだ。

現代によりよく生きるために多くの方々に
葉室先生の本を読んでいただきたいものである。
「座右の銘本」と呼んで差し支えない。


<付録>


We Will Always Remember You

2011年11月25日

58087710.jpg前田義子さんの本は元気が出るから好きだ。
『ミスリンの凛と美しく生き抜くための50の言霊』
おしゃれ女性にとってはカリスマの彼女だが
男性が読んでも参考になる事柄がいっぱいだ。
どうしておしゃれをするのか。
TPOをわきまえることの大事さ。などなど
彼女の人生哲学がギュッと詰まった一冊だ。
読みながら背筋がしゃきっとするぞ。

年末の多忙な時期にでも持ち歩けるサイズ。
どこを読んでも心地良い刺激があって
日々の自分を顧みられる良書だ。
読んで何をするかが大切な一冊。
折りしも本日は新月だ。

2011年11月19日

a94dcebb.jpg従業員のロッカーから発掘されたのは
『人間交差点(ヒューマンスクランブル)』
この漫画が週刊誌に連載されていたのは
私が20歳前後だったような気がするのだが
いったい誰が置いていってくれたのか。
30年近く経過しようが人気があるというのは
まったくすごい事である。
当時、友人のひとりがこの漫画をひと言で
「ガッビーン」と評していたが言い得て妙だ。
ズンっと重い衝撃を与えてくれる昭和らしい
人間ドラマなのだ。wikiってみると
原作の矢島正雄氏は当時まだ30歳でこの深い
人間ドラマを構築している。
弘兼憲史も33歳でこのわびさびのある表現だ。
昨夜読みながらそういった部分にほんっと感心したのである。
あえて「座・読書」のカテゴリーに入れておく。

2011年11月07日

019943d2.jpgやっとこさっとこひと段落した。
今日は昼間はゆっくりするのだと
昨夜から決めていた。
明るい陽の光のもとで途中読みだった
『白洲次郎の生き方』を読んだ。
Amazonのレビューでは散々に叩かれているが
私にはこの本はおもしろかったぞ。
彼のたしなむ事柄のたとえば服装や
ウイスキーやワインに関しても
かなり深い事柄がちゃんと歴史に基づいて
書いてありとても興味深かった。
ひとは見た目も中身なのである。
だれだって無意識に相手の服装や
持ち物のセンスをあるていど判断材料にしている。
白洲次郎を知るには遠回りなのかも知れないが
私は意外に近道なのではないのかと思うぞ。
有意義な時間だった。
日が短くなった事がすこし残念だ。

2011年09月25日

ac81c5de.jpg2冊目『プリンシプルのない日本』をほぼ読了する。
そう。私の白洲ブームは始まったばかりである。
しかしながら、このうえないタイミングで
この本に出会ったのだな、と感慨しきりだ。
終戦後の昭和20年代中盤後半の彼の発言は
こんにちの大震災後の政治状況に対する
発言と置き換えても、なんら通用するのであり
折りしもビキニ水爆実験での放射能にも
言及していて興味深い。一読をお薦めする。
いちど読んだお方も今読むとかなり共感し
日本の政治がこの頃からなんら進化していない事に
驚き絶句することだろう。

政治家はすべてヒモつきであり八方美人だが
その八方のなかに民衆はいない、など
ストレートな批判は心地良いのだが
半世紀以上も前の発言だと思うと愕然とする。

増税に関しても当時の困窮した日本経済と
今の状況との相関性が認められるが
白洲氏はそうとうに批判的である。
まったくもってまっとうだと思うぞ。

「己の欲せざる所は人に施すこと勿れ」
自分がされてイヤな事は他人にしちゃダメ!と
だれもがこどものころに親にそう言われたはずなのに。
権力を持つと忘れてしまうようである。

プリンシプルとは原理原則であり船にたとえるならば
アンカーリングポイントである。つまり
そこに碇(イカリ)を降ろしたなら
風が吹こうが波が来ようがある一定のロープの長さ
ぶれる事はあっても揺るぎないポジションを
船はちゃんとキープしているという事である。
(これは白洲氏のことばではない)

白洲氏の発言の中で率直なモノ言いも好きなのだが
ある1団体を名指しで批判する時には、いつも
そのなかにも素晴らしい稀有な人材もいることを
かならず付け加える白洲氏の「やさしさ公平さ」が好きである。

もういちど読みなおしたいページを折ってたら
かなりたくさん折りまくっていて笑えたぞ。
結局、もういちどでももう2度でも読み直さなきゃ、である。

2011年09月21日

acdca3b2.jpg故葉室頼昭先生のご縁でわざわざ
大阪からこんな私に会いに来てくれた
ひろばんさま、ありがとうございました。
春日大社の宮司をしていらした頃書かれた
「にほんよいくに」3冊を名古屋の方々に
ぜひ見せてあげて欲しいとお持ち頂いたのだが
現役の春日大社の宮司さんの書いた本であり
発売元が春日大社になっていることから
もう2度と出版(再版)される事はないのだそうで
貴重品なのだが、お店に置いておくので
興味あるお方はぜひ声をかけて欲しい。

しょうじき、表紙をめくった瞬間
「こいつは宝だな」と思ったぞ。

このブログを見ただけでいちどの
面識すらない私にこんな価値あるものを
プレゼントしていただけるなんて光栄だ。

今手に入る「にほんよいくに」よりも
さらに気の入った挿絵。
その色合いやタッチと葉室老師のやさしい語り口が
とってもフィットしていてここちよく響いてくる。
そう、響いてくるんだ。

あなたにもぜひお見せしたい。


<発端となったのは2008年9月>
http://hanohano.ldblog.jp/archives/51110749.html
http://hanohano.ldblog.jp/archives/51110332.html

2011年09月16日

539d3293.jpg読書の秋である。
この男はご存知だろうか。
白洲次郎氏。
かっこいい。
私はつい今週知ったのだが
あまりにソソられたので
2冊の文庫本を購入した。
「日本で初めてジーンズをはいた男」
「マッカーサーを叱りつけた男」など
彼に関する逸話は多くWikiってみると
その発言集を見てるだけでも、その
人となりが見えてくる。

武士道と騎士道を地でいった男。
原理原則がしっかりしててブレない男。
権力には本能的に歯向かい、言いたい事は言うが
反面シャイでお茶目。
ウィットに富み清潔で洒落者。
そういった印象を得る。

この本はその当時の歴史的な背景や解説もあり
薄い本なのにもかかわらず、手こずる。
しかしながら「ああ、こんな本を読みたかった」
そういう気持ちを持って丁寧に読んでいる。

白洲次郎氏の人間ドラマもさることながら
著者の青柳恵介氏の俯瞰したり接写したりする文章や
やたら漢字が多い部分が読んでてとても楽しいのだ。

ゆとり教育が始まって拉致などということばさえも
新聞で「らち」と書かれたり、どんどん文字文化が
幼稚になる中、わからないことばを推測したり
飛ばして読んだりする事自身、少年に帰った気分だ。
この40年くらいでずいぶん日本語が減ったという事に気付く。
この本に出会えてよかった。

2011年08月18日


1212nakazuri






うーむ。

なんという魅力的なキャッチコピー。


海がある場所に暮らしたい。







<付録>


国会の怠慢に対し、怒りをもって指摘して頂きありがとうございます。

2011年08月10日

91af5951.jpg五木寛之「いまを生きるちから」を読んだ。
いやはやまったくもって同感である。
昨夜、店内ではご紹介したUkulele4Tomorrowを
リピートでかけていたのだが、アルバイトさんが
ふとした瞬間に涙を流した。
気付かぬうちにセクハラでもしたのかと
自分の行動言動を振り返ったが、だいじょうぶ。
どうしたのかと問えば、おばあちゃんを
先週亡くされたのだそうで「大きな古時計」が
その悲しみを思い出させ増幅したのだそうだ。

悲しい時には悲しみにどっぷりとひたればいい。
無理して元気な曲を聴いたりして気分を変えるなんて
所詮むりなのだ。失恋した時などもそういう
悲しい恋の歌を聴いてたくさん泣いたら良いのだ。
涙には浄化作用があるからな。
涙も枯れた頃には、ちゃんとこころから笑える。

五木氏もこの本の中で「悲しい時には悲しい歌を」と書いている。
そう。まったくそのとおりなのだ。
こころもカラダもおなじであり、風邪をひいたりした時
無理して症状を抑え込むより、じっとたえてあげると
以前よりも健康になったような見違えるように元気になる。

そういったじつはあたりまえの生きる知恵が
この本にたっぷりと詰まっている。
お薦めだ。

そんなわけでアルバイトさんにCDをあげちゃったのである。



2011年08月03日

10bebd51.jpg本を読むのは好きだ。
小学生の頃から活字好き。
しかしながら夏休みの課題図書
読書感想文は大嫌いだった。
ひとから強制される事は
ほとんどの事に拒絶反応を示す
そういう体質だったらしい。
だがおとなになって8月になると
かならず課題図書だった
『八月がくるたびに』を思い出す。

幼い私にもインパクトがあったが
在り過ぎて読めなかった。
ネットで調べると、どうやら
当時のものは手に入らないようである。
また来年も8月になると思いだすのだろうな。
そしてやっぱり手に取らない。
こういうのもトラウマなのだろうか。

2011年07月29日

8e51b509.jpg『開運するためならなんだってします!』辛酸なめ子
笑うにはもうひとつひねりが足りないが
ユーモラスに開運グッズやセミナーや
イベントなどを体験し精査するのだが
「そんなんヘンでしょ」という事象を
ま、タダならいいか、ととりあえず
やってみる姿勢が自分とダブっておもしろい。
運気上昇のためのツールってのは
とどのつまり、それを提案してる人の
運気が上がるだけとかをユーモラスに
丁寧に紹介してくれる。
前世だのパワースポットだの手相だの
新月のパワーだの、見えないものだからこそ
逆手にとってひとを操る人々の生態にメスをいれる
とは大袈裟だが、こんなの信じちゃう人って
ふしぎにちゃんと居るのね的なアプローチには
しょうじき好感が持てる。
実際「バカバカしい」と思っても
心底心酔しきってる人にはなにも言えないし
指摘してもその時には理解してもらえないし
無駄に人間関係にひびがはいるから
たんに時間と労力の無駄なのである。
著者とはいいお友達になれそうだ。
http://twitter.com/#!/godblessnameko

2011年07月03日

2ba4827e.jpgこの本の中で、そうだな、と
つくづく思った言葉がある。
「面受」(めんじゅ)だ。
継承や伝承の循環というのは
面受なくして語れないというのだ。
たとえばこうして私が書いていても
私と話した事のない人には
そのリズムや速さや抑揚そして
その時の表情や間などはわからない。

目と目を合わせて語らうこと。
全身で会話をする事。
じつはそこがいちばん大切なのだと
この本では語られていて膝ポン!だったのだ。

「なにを言ったかじゃなく、誰が言ったかなんだよ」
ものごとが伝わる時ってのはそういうものなのであり
ワインの世界でよく言われるのは
「なにを飲んだのかじゃなく、誰と飲んだのか」だ。

有史以来、人間の悩みなんておおよそ同じなのだ。
それはその時代の文化レベルに左右されない。
おおよそそんな内容の事が書いてあり激しく同意した。
万葉集のころから日本人のアイデンティティも
喜怒哀楽もなにもかわってやしない。
逆に彼らがしたためた深い文章に教わる事の方が多いのだ。
古代ギリシアで哲学が生まれた頃とわれわれの悩みや
人生の課題は世界中の誰もがいまだに同じなのである。
これだけ情報量がある世の中なのに、だ。

情報量もコミュニケーションツールも豊富であるからこそ
より「面受」の必要性を実感するのかも知れないと思うのだ。

大好きな映画「グッドウィルハンティング」のなかにも
『君の話すことは全部本に書いてある。君から学ぶことは何もない』
という名言があるように本やネットやテレビなどからの
受け売りではなく、面受で継承された事柄を
自分というフィルターをとおして自分の価値観として
面受を循環させることが必要な、そんな時代なのだと思う。
インプットとアウトプットのバランスこそが生きる真価なのだ。

「面受」といえば思い描くのは「めんつゆ」である。
本を読みながら小腹がすいてしまい素麺を茹でたのは言うまでもない。

2011年07月02日

7bb2f2fd.gif「Free&Easy」という雑誌だ。
これはひさしぶりにヒット。
ターゲットは40〜50代の男性だろう。
その前後も遜色なく読む事ができる。
まずそのレイアウトに驚く。
どう見てもターゲットとフォントの
大きさが一致しないのだ。
つまり老眼に差し掛かったっつーか
老眼男性がメインなのに
やたら文字がちいさい。
それを面倒臭いと思うような奴は
読まなくてもいいよ、と
暗に挑戦状を叩き付けているようで頼もしいのである。
読者に媚を売るようなモノに私はなびかない。

「ワンランクアップの男」になるための
月刊 How to本なのであり雑誌の域は
確実に超えている。

住まい、インテリア、車、服装をはじめとした
ライフスタイルの提案なども
「カッコイイおとな」になりたかった
かつての少年たちに、いまいちど
その頃の気分に戻らせてくれるうれしい雑誌だ。

FLAT4のビートルの特集などもうゾクゾクたまらないし
くろすとしゆきや片岡義男の文章にワクワクしてしまう。
そしてすべての写真が美しく、すべての文章に
インテリジェンスがあるからたまらない。
ひとつ難点を言えば読めない漢字があるのは
私の知性不足でありまことに遺憾だ。

くすぶっていた事にすら気付かなかった
自分の中の熱いハートにふたたび火をつけられ
10代に戻った気分だ。
980円はお値打ち。
超お薦め。

ちなみに私は裸眼でOKだった。肉体までもが
10代に戻ってしまったのかも知れないな。

えっ?下半身?
もちろん10代に遡ったぞ。ただ
そちらは云わば「ガラスの十代」by光GENJIである。



The Doors - Light my Fire

この雑誌を読んでいてふと気付いた。
なんのためにブログを書いているのか
なんのために仕事をしたりひとと語らうのか
なんのために読書や音楽や映画に時間を費やすのか。
それは、ないしょだ。うっふっふ。

2011年06月24日

bd9158f6.jpg友人のお薦めという事で手にした
『大河の一滴』があまりにもビンゴで
のめりこみ、むさぼるように読んだ。
私にとって五木寛之とは高校生の頃
勉強しているふりをして何度も読み返した
『青春の門』のシリーズが原点。
そして『蒼ざめた馬を見よ』や翻訳の
『かもめのジョナサン』などを経て
彼の表現する世界観からは、とても
影響を受けたような記憶がある。それらは
生きる術や理念やワイルドな生命力
清濁併せ飲む大切さや大人の社会を教えてくれる
いわばバイブルのような存在の作家のひとりだったのだ。
しかし、高校を卒業してからというもの
彼の作品にふれる事はなぜかなかった。

30年ぶりに出会う五木寛之は
あいもかわらず立派なたよれるアニキであり
この本からは少なからず元気をもらった。
自分がまるで少年に還ったような気分になり
あたらめて「アニキ!」と呼びたくなるのだ。
30年も忘れてて御免なさいの気分だが
こうしてふたたび影響を受けるのは気分のいいものだ。

多彩なものごとから影響を受けてもひとところには属さず
つねに自分らしく吸収しアウトプットしている。
おしつけがましくもなく、指図もせず
慰めも同調もしないのだがあたたかい。
そういう彼の姿勢にはとても共鳴できるのだ。

「すべては思いどおりになる」そういう趣旨の
開運本がこんにち蔓延っているが『大河の一滴』は
「生きる事は苦しみの連続なのだ」と諭す。
聖徳太子の「世間虚仮」を引き合いに出すまでもなく
まったく共感するものである。

この本は98年に書かれているので、やや
時代背景にギャップがあるが本質は変わらない。
それどころか2011年の今にこそ必要な本だと思う。
よかったら手にとってみて欲しい。
文庫本でたったの500円だ。

続編の『人生の目的』も同時に買ったので読み始めているが
こちらもかなりお薦めだ。


88102483.jpg<追伸>
いろいろご心配をおかけしてますが
事は順調に推移しております。
いましばらく調整させて下さいね。

愛してます。

2011年05月07日

85414a78.jpg『にほんよいくに』葉室頼昭
どんな本も手にとってみてからしか
買わない私なのだがネットで購入した。
どこの本屋にも置いていないのである。
出版社の規模がちいさいと言う書店もあった。

葉室氏の著書に関しては「座・読書」を
クリックしてくれたらたくさん書いてるので
みなさまよくご存知だとは思うが
医師から春日大社の宮司になられ
だれにもわかりやすい日本人の
歴史と文化と風習を伝えてくれる。
日本人としての誇りを自覚できる本だ。

この本は昨年他界された葉室先生の
集大成的なつくりになっていて、しかも
ちいさなこどもに読み聞かせができるような仕組みだ。

今回の震災での不幸中の幸いは日本国民が
日本国民である事を思い出した事なのだと思う。

日の丸、君が代に反対していたおたんちん日教組も
あらゆる場面で日章旗の意味を知ったと思う。

葉室先生の本の中には我々のルーツや人生観
あらゆるものと共生し、それらに感謝し
循環とバランスを重んじることで
みんながしあわせに誇り高く生きられる事を
誰にでもわかることばで綴ってある。

アマゾンのレビューなどを見ると絵本のように書かれてるが
いやいやそんな事はなくそういう部分もある、と
その程度の解釈でいて欲しい。
きっと何度も読み返す本になると思うぞ。

ひとりでも多くの人の目に留まる事を祈念するものである。
私が総理ならいまこそ無料配布する。

2011年04月19日

6bbbd48f.jpg『超スピリチュアル次元ドリームタイムからのさとし』
ウィリアム・レーネンというチャネラーと
吉本ばななさんとの対談と云う事で
これは読みたい!とひさしぶりに
わくわく取りかかった本である。
「楽園ハワイ」って本を読んだ時に
あまりにも吉本ばななというひとが
スピリチュアルな人だと感じたら
やっぱこんな本も出していたので
チェックしないわけにはいかない。
ここでいうのは昨今はやりの
「スピリチュアル」ではなく
霊的な閃きというか着眼点という意味。

ドリームタイムってのは文字通り
寝てるあいだに幽体離脱して
魂が経験する事がらを指す。栄養補給だな。

じつは対談部分は半分以下でそこは
かなり楽しく読めたのだが
レーネンさんの語るスピリチュアルは
宇宙からのメッセージらしいが
我々日本人の生活様式に合わないメッセージも多く
的を得た話はおおむね日本人としては
あたり前の事が書いてある。
ネットでなら買えるのだがなかなか
書店ではお目にかかれなかったのだが
そういうことなのだろう。

もちろん良い事が盛りだくさんなので
救われる人も多いだろう。
つまり当たり前を当たり前にできないから
人は悩みくじけたりするわけだ。

彼のことばで「デュアリティー」ってのが心に残った。
Dual Realityという意味の造語という解釈をしたが
ちゃんとdualityと云うことばが存在した。
「二重性」と云う意味だ。
この考え方はおもしろい。

だが物事にはいくつもの側面があるので
デュアルではなく球面のようであり収縮性のあるものが
複雑に絡まり合い繋がっているというのが私の持論なので
すでにチャネラーを越えたといっても過言ではない。
ウソである、過言をとおりこして虚言である。

吉本ばななさんといちど語りたい。

2011年02月15日

259a2725.jpg『女と男~最新科学が解き明かす性の謎~』
なぜ女と男はいちどは互いに惹かれ合うのに
こうもすれ違い、話が噛みあわないのか。
NHKスペシャル取材班が解き明かす
最先端脳科学の本である。
めっちゃおもろいぞ。
恋と云うものを種族保存のための
ロックオンのシステムであると断言したり
性欲と愛情の脳の働くシステムの違いなど
その男女比や人類創世記にまで遡る推測や
恋が盲目となる理由など盛りだくさんだ。
いやぁ、この本、じつにおもしろい!
お薦めだ、しかもたったの660円!


「女と男」といえば「男と女」である。



Un homme et une femme(1966)

たちきれぬ過去の想いに濡れながら 
愛を求める永遠のさすらい 
………その姿は男と女 
(1966年劇場公開当時のキャッチコピー)

車の扉にはイヤヨと書かれているが・・・・・・

2011年02月02日

3774a560.jpg『お釈迦さまの脳科学 ~釈迦の教えを
先端脳科学者はどう解くか?』苫米地英人著
「葬式」も「位牌」も「戒名」も、じつは
釈迦の教えとは関係ない。これらは儒教や
道教に由来するもので、仏教が中国を経由して
伝わったがゆえのものである。
『般若心経』など、中国で創作されたと
疑われるお経すら存在する。

と、こんな感じではじまる本だ。
ドキドキワクワクして手に取ったが
呼んでる最中はドキドキワクワクしない。
で、どうなのよ?
いつエエ話してくれるのか、と待ち侘びてる間に
読み終えてしまった。

彼の唱える事と云うのはきっとだれもが感じていて
それを証明したにすぎないのだが、その証明すら
仏陀の没後2000年以上経過する中でどこまで信憑性があるのか
はなはだ疑問なのである。

ジョン・レノンですら没後この30年間で
まったく違う人格を与えられ話に尾ひれが付いている事を
知っているものとしては二千年と云う時が
どれほどのものかはわかっているつもりである。

確かに日本の仏教はインドからではなく中国経由で
それまで脈々と培われた神道とほどよい距離感で
日本の地に根付いた経緯があるので仏説ではない。
そんなこと、誰もが知ってる事であり
その土地で、その風土でその環境にふさわしい
人が人らしくしあわせに生きられる方法を系統化したものが
宗教として残っていくのだと考えるぞ。

むしろ今のように情報が乱れ飛ぶ時代でなかった頃に
たいせつに伝承された日本の文化を担った側面もあり
一長一短である事を書かないと、単に日本仏教批判の本である。

「人間死んだらただの物体、物質であり輪廻転生はないよ」と
それはそれでぜんぜん受け容れられるのだが過去生今生来世なんて
昨日今日明日みたいなものなのだから、明日から頑張る!なんて
言ってる輩に成功者は居ないわけでだからこそ今自分にできる事は
一日延ばしにせず「今ここ」でやるのである。それを教えてくれるのは
神道であり仏教であり日本人が長年守ってきた礼儀なのだと思う。

著者の肩書は天台宗の僧籍をも持つ仏教者、だ。
目に見えない事すべてをオカルトと一蹴するわりには
その他の彼の経歴や言ってる事に彼の言うオカルトを感じる。
ほとんど脳と関係ない内容だし偏りがありポジティブな
バイブレーションを感じられない。

仏陀が言ったのか言っていないのか。
そんな事よりもキリスト教やイスラム、ヒンドゥー
それぞれの良い部分を自由に自分のなかに取り込める今現在を
どう幸せに生きるのかという未来や希望を
ちゃんとどこかに忍ばせておいて欲しかった。
私にとってはなんら得る事のない本だったが
彼の支持者には興味深い本だと言えよう。

2011年01月30日

ad6bf5c0.jpgお客様と「源氏物語」を語った。
豊かな時間。
源氏物語を語れる対象って
日本人口の何%くらいなのだろう?
語り合うことによってその人の哲学
人生観、恋愛観がうかがい知れるから
一瞬にして深く知りあう事ができる。
よって話は弾む。

ご存知かもしれないが今年の節分は新月だ。
ほんとうにスタートなのであり
清らかなイメージだ。
厳粛にその日を過ごしたい。
Season Changes
冬にサヨナラ。

2011年01月19日

14ba22a4.jpg過日テレビを見ていたら日本人同士が
なぜか英語で対談する番組がやってて
今輸出されているらしいビジネスシーンでの
「おもてなしのこころ」を英語で解説していて
通常使う言葉を翻訳する事でじつは
日本語をどれだけ理解しているのかという
バロメーターになるのだという事を発見し
とても興味深く拝見した。あなたが
外国人に「おもてなしって何?」と聞かれたら
どうこたえるのだろう。
「ウラはあってもおもてなし」とは山田邦子談
それもまた言い得て妙だ。

深夜っつーか朝方の番組だったし途中からだったし
もちろんメモなんぞ取らずに聞き流していたので
間違ったら御免なのだが、まずサービスとの違い
さらにホスピタリティとも違うのだと語っていた。

日本人のマインドには「一期一会」という概念があるのだと言い
またそれを丁寧に英語で説明する。
「今この時間は最初であり最期」そういう気持ちを持って
接する事が相手の満足を導くOmotenashi mindなのだと説明していた。
まさかおもてなしの説明に一期一会が必要だとは思わなかったし
ホスピタリティじゃないんだよってところにも目から鱗だった。

故葉室頼昭先生と同じ事も言っていた。
「働く」ってのは日本人の感覚では「Work」なのではなく
「はた(neighbor)(傍)」が「らく(happy)(楽)」をするから
あわせて「はたらく」なのだと説明していた。
まったくその通りであり多くの日本人が
もっと理解するべき概念だと思う。

Omotenashi mindを取り入れる事によって成功している
中国か韓国の企業を取材していて、それはそれは
いい仕事をしていたのでありすばらしい。

今や我々は日常生活の中でもカタカナをつかって説明する事が
やたらと多いのだが、じつは日本語のほうが使うのも
行動するのもずっと難しいのである。自己規律の問題だからな。

輸出される「日本人のこころ」はうれしいのだが
じっさい日本に住んでいる我々が誇り高く生きたいものである。
故葉室頼昭先生の本はお薦めだ。

2011年01月17日

169383b0.jpg村山由佳『ダブル・ファンタジー』を読んだ。
「おおしまさんには絶対読んで欲しいのよね。
だって、ここまで赤裸々に女性の性を
ちゃんと書いた本を私は初めて読んだから」
そこまで言われたら読むしかないのだが
念のために書店に行って手に取ると
辞書のようなブ厚さなのであり裏表紙には
痩せた全裸女性の恥丘があり適当に
ページをめくってみれば濡れ場ばかりである。
恥丘防衛軍であるウルトラ警備隊の私としては
瞬時にレジに立っていた。検品である。
ほんのり赤面していたかもしれない。

さて、ご存知のとおりジョン・レノンの
最期の録音となったアルバム「ダブル・ファンタジー」を
連想される方も多いと思うがまさしくそこがこの小説の発端だ。

<まだ読んでない方は以下、立ち入り禁止>

8c884af0.jpg続きを読む

2011年01月05日

6d4e6b45.jpg『スワロウテイル』を読んだ。
みんなより14年遅れなので
歴史は繰り返すからして
意外に最先端なのではないのか。
すごいエネルギーだな。
ハードボイルドだけど情緒的だ。
映像っぽい小説であり行間が生きてる。
すごくおもしろかった。
映画が観たいのだが、レンタル店には
ないのである。時代を超えた
いい作品になっていそうなので
ぜひ見てみたいがな。

今夜探検の旅に出る所存だ。
ま、通常行かないレンタル店に
「ありませんかぁ?」と聞くだけの事なのだが。

<追記>
http://www.veoh.com/browse/videos/category/entertainment/watch/v7705232ZzPNWRtd
ここで見られた。

2011年01月03日

2b36e9c1.jpg池上彰って方はご存知だろう。
私は最近まで知らなかった。
昨年はテレビを見る暇がなかったのだ。
あまりにも話題になっているのを知って
彼の「伝える力」という本を読んでみた。
テレビ番組同様、小学生から老人まで
なるほどなと思う事柄が15%くらい
あとは当たり前の事しか書いてないのだが
その15%に意外にドキっとしてしまうのだ。
そこが彼の魅力なんだろう。
当たり前のことを当たり前にするには
じつはたいへんな自己規律が必要だ。

昨夜NHKで「新春TV放談2011」って番組を見たが
いい番組だった。今のテレビの問題点や
ドキュメンタリー番組の定義などという問題に
民放放送も交えて真っ向から批評していたのだが
まったくもって同意見であり最先端の人たちと
同じ感性を持っている事がうれしかった私だ。

そこで紹介されていたのは以前ブログにも書いた
「平成ジレンマ」という戸塚宏氏のドキュメンタリー。
そして数年前に私が書き初めで書いた
「アナログにして粋」という概念も話されていた。
つまり、1か0かのデジタルではなく、その
「あいだにあるもの」がだいじなのだと。
善悪や白黒などの二元論ではなく
グレイゾーンを大切にする事が必要なのだと言っていた。

葉室先生も日本人の感性には夜と昼のあいだに「朝方」
昼と夜のあいだに「夕方」というものを愛で
それは化学的に言えば中性子を意味しその中性子がなければ
何も存在しないのだと言われる。

思うに今の日本の世の中はデジタル的に潔癖過ぎるのである。
だから「傷だらけの天使」のようなダイナミックで
エネルギーに溢れたテレビドラマが生まれない。

完璧な人間が居ないのと同様に完璧な政治家も居ないのであるが
そこはひとつ、将来の日本をおもんぱかって一石を投じる人が
現れて欲しいと切に思った年末年始である。
ちょっと右傾化している事が気がかりなのだ。



♪伝えたい事は そりゃ僕にだってあるんだ Ummmm

2010年12月05日

8523a8a4.jpg『美人の日本語』(幻冬舎文庫) 山下景子
いい本を見つけた。この本は現代人が
教科書で教えてもらえない素敵な日本語を
丁寧な解説を付け加えながら4月1日にはじまり
3月31日で終わる一日一語の学習である。
もちろん四季折々のことばが多いので
お手紙を書く時になどワンランクアップした
時候の挨拶を書くヒントになりそうである。
だから拾い読みでいいのだ。

なんとなく心惹かれることばがあったら
じっくりと読んでみる、そうすると
まだ漢字が日本の文化に入って来る以前の
うつくしい日本人の生き方が見えてくるし
そこに思いを馳せれば、なぜかこころが軽くなり
ホッとしたりゆったりした気分に満たされる。
ああ、こういうのがもともとのわれわれのDNAなのだな、と
日本人である事に対する誇りや優雅さを実感できる。

ちなみにこの本に書いてあるのだが師走というのは
江戸時代以降の当て字なのであり「しはす」の「し」は
仕事を指し「はす」は果てるの意であり仕事納めであり
一年の終わりそんな意味なのだそうだ。

古文や古語ではなく今の時代だからこそもっと使いたい
うつくしい日本語をうつくしくエレガントに紹介してくれる。
上質な人生を望む人にお薦めの一冊だ。

2010年11月29日

ec2c63b5.jpg『東南アジア四次元日記』宮田珠己
満を持しての幻冬舎文庫版の刊行だ。
彼のヘンなものに対するこだわりというのは
執拗というべきであり通常素通りしそうな
とんでもないものにズバっとフォーカスする
その姿勢が大好きである。
よかったら本屋でこの本の挿絵っつーか
アジアで撮りためた写真の数々を
パラパラっと見て欲しい。
とてつもなくバカバカしいのであり
よくもこんな本に金を払う奴が居たもんだ、と
絶句しそうであるのだが買ってしまうのは
決して私ひとりではない、2,3人から聞いてる。
って2,3人かい!まいいや。

突然だがアジアといえば、まさに今夜
上海帰りの美女とお知り合いになった。
ひさしぶりに私の知的好奇心をくすぐるので
私は彼女の足の裏でもくすぐってあげるくらいしか
できなさそうで望まれればやぶさかではないのだが
残念ながらチーズとワインで満足したようである。

実際に中国に住んでいた日本人と膝を交えて語ると
中国に対する誤解があったことを発見したり
日本のマスコミの異常さをもさらに深く認識し
ほんとうに目からウロコのひとときだったので
次回はぜひとも実際に膝を交えてみたい。(ウソ)
過日の朝まで生テレビを見ても解明できなかった私なりの
尖閣問題のナゾも解けたのだが、残念ながらここには書けない。

2010年11月22日

5dce1150.jpg「この本読んでるとこころが洗われるよ」
そうひとに薦められ読んでみた本。
『禅、シンプル生活のすすめ』
現代の都会に暮らす人たちへの
愛のメッセージであり、ほんの少しの時間を
有効に使う事によってものの見方考え方に
影響を及ぼし、ひとは誰もが平安ですこやかに
そして感謝をもって幸せに生きられる。
そういう事柄の具体的な提案を住職さんという
立場から説かれておられてたいへんすばらしい。
ところがこの本に書かれている事柄の
ほとんどは、私がこのブログに書き記していて
そのほとんどは自力で開発しているのであり
町場の一介のソムリエの言う事と住職では
重みが違うのかも知れないが私が半世紀をかけて
培ってきた哲学が禅に通じているとは思わなかったぞ。
そういう意味でもこの本はとっても自信を与えてくれた。

「禅」と聞いて最初に頭に浮かんだのはフランスの田舎道だ。
なぜかフランス人は日本文化が好きで、お馴染みのルイヴィトンも
日本の家紋を参考にデザインされているのは有名だが
田舎道でも頻繁に「禅」だの「ZEN」だのという看板を見るのだ。
思想的にもフランス人に影響を与えているらしい。
ということは、三段論法でいえば私の考え方というのは
深くフランス人のハートを掴めそうである。うふふ。

そう、過日の大掃除の時に92年ソムリエ世界一
「ビストロ・デュ・ソムリエ」オーナー
フィリップ フォールブラック氏との
ツーショット写真なども出てきたのだが、スキャナーを
持ってないのでお見せできないのが残念である。

2010年09月28日

21f4e886.jpg『まぼろしハワイ』を読んだ。
よしもとばななさんの本は申し訳ないが
一冊として手にとった事がない。
ふざけた名前とは対照的に、どこか
暗いイメージがあって手に取りたい
そういう衝動に駆られなかった。
っつーか、じつは暇つぶしに入った書店で
偶然に見つけて作者など気にせず
冒頭の主人公のセリフを見たら
すでにレジに立っていたというわけだ。
そのセリフは「ハワイ行きたい、
どうしようもなく行きたいよ。
ねぇ、いっしょに行かない」
まったく同感だったのだ。
よって作者に気付いたのは家に帰ってからなのである。

よしもとばななさんのなにがすごいのかというと
なんでもないハワイの景色やフラというものに対して
私がそこはかとなく感じていて、でも言葉にでき得ない形容を
いとも簡単に正確に、しかもその目に見えない部分までを
うつくしい日本語でつむいでいるのであり
あ、そうそう!まさにそうなんだよ、そんな表現がぴったりなんだ、と
膝ポンってし過ぎて青アザになってしまったほどである。(大げさ)

自分がハワイを好きになったきっかけ。
フラやハワイアンミュージックを心地良く感じるそのわけを
いとも簡単に文章にしてしまう能力ってのは、さすが
小説家だなぁ、と感嘆の嵐なのである。

小説の内容は死生観を、深い喜怒哀楽で彩ってあり
ハワイ好きならずともお薦めしたい1冊だ。
登場人物のだれにも感情移入することなく
たんたんと過ぎていく日常を切り取っているのを
読み進めていくのだが、彼女のその切り取り方の
深さと正確さはすばらしい。

「それでもあなたは世界から愛されています」
この本から私が受け取るメッセージだ。
すべての登場人物からそれを感じる。

2010年09月11日

985aec36.jpgとある女性に「いつでもどこでもキレイだね」と言ったら
「あのね、キレイって言われるのは嬉しくないんだわ
魅力的とか言った方がいいよ」と言われた。
つまり外見よりも内面から滲み出る
トータルとしての美しさを褒めろという事であり
いつも褒められる女性にはそういう事なのだそうだ。

ひとを褒めるのが下手な人ってのは少なからず居て
そんな人に出会うと「ああ、この人
自分を変えようと努力してるんだ」とか
「どっかでセミナーでも聴いたのかな」などと
同情の目線で見てしまうのだが
まさか自分がそう見られているとは、と
ショックを隠せない私だったのである。

ま、言い訳をさせていただけば
美味しいワインを飲んだ時に、そのワインの
長所を長々と語ったりしないものであり
美しい景色を見た時には「わぁ、すげぇ!」と
感嘆するのが本当の気持なのである。

前置きが長くなったが『昼間は心理カウンセラー
  銀座No.1ホステスの心をつかむ話し方
』という本を読んだ。
表紙が好みではないのでここには載せない。

褒め方のテクニックは、なるほど。であり
一歩踏み込んだ次の会話につながる褒め方を
きちんと伝授してくれている。

もうひとつ参考になるのは恋愛対象から逃げるテクニック。
下品な下ネタから逃れるテクニック。
このあたりは一般のひとたちにも参考になるのではないかな。

しかしながら、どうしてNo.1なのか私にはよくわからなかった。
お会いするか、話す映像などがあれば理解できるのだろうが
会話のテクニックなんてものはあってないようなものだ、と思うのだ。

『ユダヤ人大富豪の教え』という本を読んだ時に
いちばんこころに残った、今も実践していることばがある。

人と接する時の心構え
「この人に出会えて自分はなんて幸せなんだろう。この人のもとに
たくさんの幸せと豊かさが雪崩のようにやってきますように」と
祈りながら微笑む。


結局はそこだと思うんだ。
「ことば」以前の「こころ」のような気がする。
自分らしくちゃんと相手を認める態度に
ことばを添えたなら、それが最高の表現方法なのであり
男女間で言うなら「愛に勝る技巧は無し」なのである。
逆に言えば、愛がない場合にはテクニックは必要だ。

<追記>

すまん、5章まで読んでこの本はいちばん大切な事を書いてないな
なんて思っていたが、最終章である第6章にとてもいいことが
たくさん書かれていた、しかも「愛とテクニックの両輪で」と
そう書いており、私のほうが甘いなと思わされた。
より深く愛し、技巧も磨く所存である。

2010年09月10日

5d30b68f.jpg「なにかお薦めの本教えて下さい」と
通称大島図書館に訪れる輩は多い。
「そっか、読書の秋だでな」と名古屋弁で
彼に渡したのは「かもめのジョナサン」
なにがしかの意図があったわけでも何でもなく
ただそこにあったからである。
本日返却されたのだが、感想を聞けば
おお、なかなかではないか。

本を読んで何を感じたのかを表現するというのは
ロールシャッハ・テストに似ていて
その人の今の心理状態を現わすのだ。

かんたんに1時間もあれば読めちゃう本なので
本日読んだのだが、また違った味わいがあって
それはそれで面白いものである。

最初に読んだのは映画化された頃なので小学生だ。
映画も見たのだが、意味がわからなかったし映像も
うつくしいものを想像していたのに今思い出しても
灰色のイメージなのであり空のブルーやカモメの
白とのコントラストなどではなく、どことなく
暗いイメージを記憶している。
映画を見てから読んだのでやはり灰色のイメージだった。

おとなになってから読み返してみると、それはかなり
スピリチュアルな内容だった。寓話でありメッセージを感じた。

本日のそれは、ジョナサンの成長過程が乱暴なのではないのか
もっと肉付けして小説として、もっと
読み応えのある作品にできなかったものか、だ。

おなじものでも、その時その時のこころの持ち方で
まったく違う印象を持ってしまう。
ロールシャッハ・テストが不完全なのは
人間自身が不完全であるがゆえなのであり
だからこそロールシャッハ・テストなのである。

そんなふうに人間ってへんてこりんなのだ、と
自分を客観的に見ていてそう思うのだが、それは
ひょっとしたら自分だけなのかも知れないと思うとちょっぴり不安である。

じつは最近、本を読みたいのだが、読みたい本がない。
ソソられないのであり感性が低下しているのかも知れない。

只今聴いてるのもStingの「The Dream Of The Blue Turtles」
偶然ながら、このアルバムも私には灰色のイメージだ。

2010年07月29日

4df87851.jpg「大島さんに読んで欲しい本があるのよ」
彼女はこのブログの書評をたのしみにしてて
最近読んでこころに残った作品を、私が
どう受け止めるのかが知りたいのだそうだ。

「江國香織の『がらくた』って本」
「ああなるほど。読む以前にわかったよ。
人間なんてしょせん未完成であり不十分。
だれもがガラクタなんだっていう言い訳のような
ことを江國香織が言うんでしょ?そういう
ネガティブなタイトルの本は読みたくはないな」

その時の彼女が遠くを見ながらこころの中で
そうでもあるしそうでもない、どう説明すべきなのか?
そんな葛藤が見て取れてとても可愛らしかったので
読んでみる事とした。

江國香織の作品は以前も書いたが、つねに実験している。
小説家というよりは映画監督のようである。
この『がらくた』も今まで読んだ彼女の作品とは
また違った作風であり、そこがおもしろかった。
そこに関して具体的にはあえて言わない。

彼女の作品の世界は、とてもリアルにストーリーを
空想させてくれるので読んでいる途中で
自分が誰なのか?だの、今は何時なのか?だの
明日はどんな予定があったか?など
すべて蚊帳の外になってしまうのであり
彼女の紡ぐ世界にどっぷりと入り込んでしまう魅力がある。

読書の時間ってのはDVDを観るのとは違って
ああ、あと5分の1くらいで終わってしまう、とか
指の感覚でわかってしまうのであり、いちばんの疑問は
「それで『がらくた』っていったいぜんたい何?」
終盤に向かった時、そんな疑問に包まれ
さらに集中力が増した私である。
タイトルと内容との相関関係がわからないのだ。

読み終えて数時間後にそれはわかるのであり
ぜひとも余韻を楽しんでほしい。

あ、そうそう文庫本のあとがき。
あれはいけない。
ぜんぜんこの作品を理解していない。
だから買う前に書評というのかあとがきを見て判断するのは禁止。
的外れであり、浅い。
中学生の読書感想文のようなのである。

<読んでみようかな、と思った人はここから侵入禁止>続きを読む

Profile

大島”ビッグアイラ...

コメントありがとう!
「最新トラックバック」は提供を終了しました。
新着!ViVa なBlog
Archives
Moon Phases
livedoor プロフィール

大島”ビッグアイラ...

  • ライブドアブログ